入社3年で大企業の管理職になった話

どうも!さ〜コアラです!

今回は私が入社してから3年で大企業の管理職に昇格した話しをしていきたいと思います。

この記事は、特にこれから働き始める方、学生の皆さんに見て頂けたら何か参考になることがあるかもしれません。

私の考え方や、学生時代にやっておくべきことなど可能な限り分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

外資系大手製造業へ入社

私が勤めているのは欧州に本社を持つ大手製造業だ。日本支社にも10000人程度従業員がいる、いわゆる大企業である。

ここだけ見ると『なんだ、コイツはただ自慢したいのか。』と、思われるかもしれないが、全くそのつもりはない。むしろ、外資系であることや大企業であることによるデメリットにも触れていきたいし、私の考え方や経験したことをリアルに書いていきたいと思う。そして、外資大企業のリアルを理解した上で皆さんには仕事を選んで欲しいと心から思っています。

ちなみに、外資系と言っても欧州系の企業は米国企業とは異なる。もちろん企業や業種によって異なるとは思うが、米国企業に見られがちな、徹底した実力主義や、日常的に起きる社員の入れ替えなどはあまり見受けられない。work life balanceを重視していてヒエラルキーも多少なりとも存在している。

日本企業に近い部分もあり、米国企業に近い部分もあり、という中間的な立ち位置で私は捉えている。

1年目から即戦力として働く

私は入社してからほとんど日本人の上司を持ったことがない。ドイツ人、アメリカ人、セルビア人、フランス人と様々である。

英語が話せる人であれば、日本人上司でないことによるメリットは大きい。まず、日本人的な年功序列の考え方が薄い。

今でも1年目に初めて日本企業の先方へ出張をした場面はよく覚えている。大手日本企業へ訪問した私は、1年目ながら会議をリードした。自社製品のデモも含め、顧客にどういうメリットがあるか説明した。私の企業からは私を含めて2人で訪問したのに対して、相手は10人程度が参加していた。そして、先方で1番若手だと思われる参加者は、最初に扉を開け先輩社員を先に会議室へ入れる。最後に自分が入り扉を閉める。もちろん席順もきちんと意識していた。会議中は一言も発せずメモだけ取っていた。会議が終わると私たちのエレベーターの案内までしてくれた。

その方に非常に感謝をした反面、絶対にこの企業では働けないなと思った。新人から先方の会社に入社していたら、そんな雑用で数年時間が消えていく。もちろん日本企業でも企業によって変わると思うが、日本の大企業で働く以上、入社後の長期研修や縦社会での苦労などは覚悟しておく必要があると思う。

反面、私の上司は1年目でも関係なく、前に立って働かせてくれる。当然たくさん失敗もするが、その分早く成長できた。

日本企業に入った私の友人に、新人研修でどんなことやるの?と聞いたことがある。名刺交換などビジネスマナーを座学で学んだそうだ。私の場合、前日にYouTubeを見て学んだ。そして、ぶっつけ本番先輩社員の見様見真似でやってみる。正直それぐらいで十分だ。

日本でビジネスを行う以上、日本の文化理解には全力を尽くすが、本当に重要なことは何か、本質を常に見失わないようにした方がいい。人によって価値観は様々なのであくまで私の意見だが、名刺交換の勉強に1日かけるくらいなら、必要最低限をwebから仕入れて、即実践で試したほうがいい。余った時間は会議の中身の準備に使った方がよっぽど効率的だ。

そしてこの本質を考えて行動することは、海外国籍の上司達とのコミュニケーションにも共通している。特にドイツは、合理主義の極みだ。何が本質的に重要なことで、いかに効率的に物事を進めるかを常に考えて行動する。

アメリカでも言えることがある。たとえばビジネスメールを書く時に日本みたいに枕言葉をたくさん並べる必要もないし、本当に重要な中身を書くことに時間を使える。

入ってすぐ実践を試みたい方は外資企業を視野に入れてみるといいかもしれない。手取り足取りの指導は必要なく、必要な情報は自分で仕入れる自主性にある程度自信のある方は外資の文化にチャレンジした方が早く成長できると思う。

その反面、時間をじっくりかけて着実なステップアップをしたいと考えている方は日本企業の方が向いているのかもしれない。

ただし、この先考慮しておかないといけないことは、日本企業の年功序列のメリットは既に無くなりつつあるということだ。

年功序列であれば、そんなに大きな実力を示さなくてもある程度の年数が経てば徐々に出世していくだろう。逆に、若いうちに大きな成果を出しても周りと大して変わらない出世のスピードに留まってしまうだろう。

そして何より、現在の鈍化した日本の経済成長では終身雇用という概念そのものが崩壊している。

これは既に経団連を代表するいくつもの会社から明言されている。

実力よりも年数がものをいう年功序列の概念において、長年同じ企業に残る可能性が減っている今、年功序列に何のメリットがあるだろうか?

そして、今後の日本の人口ピラミッドから考えたら、社会保険料の増加、各種税金の増加によって手取り収入は更に減っていくのは目に見えている。

私の目には、一つの日本企業に長年勤めて20年後ぐらいから徐々に年功序列の恩恵を受け始めるようなモデルは全く成り立たないように見える。

今の若者にはそれも踏まえて働く場所をぜひ考えてほしい。昔みたく、先人と同じレールを走っていては行き着く先は皆が想像しているものとは程遠い世界になるだろう。

時間は限られている。どの企業でも通用するスキルを身につけることに時間をしっかり費やす。そして、需要の高い業界、給与が高い業界に素早くシフトしていける、変化への対応力を常に高めておいて欲しい。

日本企業に入社して2、3年目の方で、年配社員から『自分の時はこうしていたから、君もこうすべきだ。』とか、言われている方もいると思う。全てのアドバイスを無視するのは流石に勿体無いが、多くの過去の経験論はこの先通じない。

繰り返すが、先人と同じ生き方をしていては、同じ行き先に辿りつくことはもう不可能に近い。

しっかりと自分にとって価値のあることは何か考えて、そこに時間を使って欲しい。

私が採用面接に立つ時は、変化への対応力を重視してみている。今後の世界を生き抜くには必要不可欠な能力だと私は信じているからだ。

綿密なキャリアプランと人脈構成

私の経験談に話を戻すが、管理職になるまでの3年間は、日本だけでなく、アメリカ、ドイツでの勤務も経験した。

私は入社したての頃は、早く昇進して裁量を持ちたい、給料をあげたい、ということを強く考えていた。恐らく、多くの学生達が考えることではないのだろうか。

大学卒業者の大企業初任給はそんなに差がないイメージだ。私も例外ではない。皆んなと同じだった。

学生時代の金銭感覚からすると初任給は高く思えたのかもしれない。でもすぐに、社会保険料や税金によって手取りがたいしてないことに気づく。

私が入社して即座に行動したことは、先8年のキャリア目標を立てる。そして、会社の昇進システムを理解することだ。

結構この辺りをなんとなーくに理解して、時間が経てばそのうち昇進するんじゃないの?ぐらいに考えている人がいる、、、そんなんじゃ課長になれるのだって40代、50代になってしまいます。

きちんと、会社の人事評価システムを理解する。そして、目標のキャリア(たとえば、5年後課長、8年後部長)に向かって、いつどうなっておけばいいか細かくPlanしておくことが極めて重要だ。

誰が昇進を決めるのか、部署の人事面談にはいつ、どんなものがあって、自分はいつまでにどんな評価を受けておく必要があるのか、等を徹底的に理解する。

人事に聞けばいいんです。正直、この辺りを適当にしていたり、教えてくれない会社は辞めた方がいいかもしれない。従業員一人一人のキャリアを尊重できない企業に未来はないと私は思う。

そんなこんなで入社2ヶ月で先8年みっちり計画を立てた。そして、並行して進めたことは人脈構成だ。会社の中での重要人物は誰か、自分の評価に影響しうる人はもちろんおさえるのだが、それだけでなく、各トピックごとに困ったことがあったときにすぐ聞ける人を作ることは、仕事を進める上で非常に重要だ。たとえば、パソコンが壊れた時、人事制度の確認したい時、給与の問い合わせをしたい時など、誰に問い合わせすれば1番スムーズに進むのか、ある意味人を見極める目を養うことに繋がる。

これらを押さえたら、あとは自分が立てたキャリアプランが実際に実現するように行動あるのみ。計画したからと言ってそれが現実に起きなければ計画した意味がない。しっかりと人脈も活用しながら効率的に業務を進めて、結果を出していく。

私のかつての上司が教えてくれたことだが、顧客との社外会議だけでなく、社内の一つ一つの会議でもprofessionalでいること。毎日、一つ一つの会議が勝負なのだ。

とりわけ昇格者を決定する人事面談に出席する人達があなたのことを知らなければテーブルの上に名前は上がらない。昇格の候補者として議論される可能性はゼロだ。

まずは、その人達に名前を知ってもらうこと。そのために社内会議の1つ1つを怠らない。そして、しっかりと良いイメージを持ってもらうよう努めなければならない。

仮にあなたの名前を知っていても、悪いイメージを持たれていれば昇格候補にならない。

昇格候補として名前があがり、会議の参加者達が昇格に対して納得するような人でなければならない。

定期的なフィードバック

加えて私が行っていたことは、定期的に自分の上司達にキャリアプランの共有と、フィードバックをもらうことだ。

まずは、上司達に自分が目指している像を刷り込ませる。そして、今の自分はその目標からどれだけ乖離しているのか意見をもらう。ずれていたら改善へ向けてアドバイスをもらい、しっかりと改善して、期間をあけて、再び同じことを繰り返す。

あまりにしつこいのは嫌われるが、うまくバランスを見ながら定期的にフィードバックをもらう。あなたの上司が本当にあなたのキャリアのことを真剣に考えてくれているのであれば、付き合ってくれるはずだ。もちろん、相手の時間を最大限配慮しながら、失礼のないようにお願いをすることは重要だ。

周りの人と上手く協力しながら、結果を出し続けていると、より裁量の大きな仕事をもらえた。日常起きる1つ1つの社内会議に真剣に取り組むと、参加していた人から自分の上司に良い評判を伝えてくれることもあった。

こうして良い循環を生み、結果入社3年目で大きなプロジェクトを任された。そのプロジェクトは100億円の収益を会社にもたらした。その結果、私は入社して3年で管理職に上がった。27歳で大企業の課長になったわけだ。

企業の昇進スピードを見極めよう

繰り返すが自慢をしたい訳では微塵もない。ただ、企業を選ぶ時の1つの指標として管理職の方の平均年齢を聞いてみるのもいいのかもしれない。ベンチャーはいくらでも若い方がいると思うが、大企業はどうだろうか。

とりわけ、日本企業の大企業では早くて30代後半で課長とかが限界ではないだろうか。

とりわけ大企業は会社の中にたくさん人がいる。一つの決定を下すのにもたくさん承認者がいる場面も多々ある。ベンチャー企業と比べると決定を下すのに時間を要するであろう。組織のルールを理解して、人とうまくコミュニケーションを取ることはベンチャー以上に要求されるのではないだろうか。

そんな大企業でも、若くして管理職に昇格できるのか、過去にそういう例はあるのか、大企業で出世をしたい人はしっかり吟味することをおすすめする。

学生の時にやるべきこと

最近では、採用活動を行うことも多く、学生にこんな質問をされることが多々ある。

『学生の時にどんなことをしておけばいいか?』

私が思うことは、英語の勉強、海外留学、そして何より、色んな考え方を持つ人と話すことが重要だと思う。人のタイプは様々だ。日本人でも色んなタイプの人が存在する。どんなタイプは自分にとってコミュニケーションがとりやすく、逆にどんなタイプは取りづらいのか、ある程度間隔を掴んでおくことは大切だと思う。

そして、たくさんある時間を使って色んなことに挑戦してほしい。日本人では、周りの人と同じようにすることが何故か普通になっているが、周りの人と同じことをしていては結局皆と同じ結果に落ち着いてしまう。

周りと差別化できることは何か、それを見つけるひとつのヒントは、周りの人と違う結果を出している人を見つけて話を聞きにいくことだ。

たとえば、大金持ちになりたい人は、大金持ちの人に話を聞くことが1番の近道だと思う。

色んなことに挑戦することで、変化への対応能力も養うことができる。

あるひとつのことに20年間打ち込んだことは尊敬する。ただし、今後必要になってくる力は、今までと全く違うフィールドに移ることを求められた際に、素早く自分をシフトさせることができるか、市場のニーズに合わせて自分をTransformできるか、そこにぜひ注力してほしい。

私は昔『3年は最低同じ仕事をして経験をつけるべきだ。』とよく聞いていた。でも今の私はこれに対して反対意見を持つ。大事なのは年数ではない、経験である。人によっては一年で色濃い経験をすることができ、残りの2年は他の仕事に移った方が成長できることだって十分ある。

私は、次のステップに移る一つの指標として、『一サイクル回し切ったか』を自分に問う。

新たな仕事を始めた際、

・仕事に慣れる→仕事に打ち込む→成果を出す→引き継ぎ

ここまでが一サイクルとして起きると思っている。このサイクルをどれくらい短いスパンで回せるかによって、より短く必要な経験を養えるかが変わってくる。人によっては一年で終わる。反対に5年かかる人もいるだろう。もちろん仕事内容や、成果をどれくらいのスケールで設定するかでも大きく変わる。

これを聞いて年配の社員の方は『1年で何が経験できるんだ?笑』と鼻で笑う方もいるかとしれない。しかし、改めて言いたいのは大事なのは経験の中身であり時間ではない。

私であれば、一年で経験を最大限得ようと思うのであれば、綿密な計画を立ててから一年を進める。なんとなーく過ごしていたら短い期間で濃い経験など得られない。

そして、これは決して中途半端で物事を投げ出している訳ではない。仕事の一サイクルを回す中で必ず壁は出てくる。そこをきちんと乗り越えて成果を出す。そこまでをより効率的に短い期間で行うということだ。

そして何より、この短く濃い経験を繰り返しながら、自らを色んなことに挑戦させていく。これを癖にすると、自ずと変化への対応力はつく。

人間たいていの人は安定が大好きだ。しかしこの先、変化への対応力無しにして安定などあり得ない。

自らに変化が起きたとき、どう対応すれば順応できるのか、そのコツを沢山のことに挑戦していく中でぜひ見つけ出してほしい。

その結果、自分の思い描く未来に近づけると私は信じている。

まとまりのない文章で大変恐縮ですが、この文章を読んだ方に私の考え方が少しでも伝わり、何か考えるきっかけになったら私はすごく嬉しいです。

何か聞いてみたいこと、気になることが有ればぜひコメントください。

追加で記事を書いていきます。では、また!

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